■かさぶた
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お渡ししているセロームは、幼苗からオクラで安定した段階まで育てています。中にはこのサイト
で紹介している画像のセロームがお譲りしたセロームだと解る方もいると思います。こんな感じで
育てられて皆さんに渡っていくんだと思ってて下さい。
かさぶたとは葉茎をカットする時に茎部の根元から3aほど残してた部分のことを言います。この
状態で10日ほど放っておくと、だんだんと黄色く変色しながら小さく萎んでいき、最後は指で触
るとぽろっと取れて綺麗な目玉模様が出来上がります。これを一度覚えたら絶対に病み付きになり
ます。勿論『かさぶた』と言っておりますので早めに取ろうとしたり、無理にいじくったりすると
目玉模様に傷が付いたりするので焦らずに待つことが大事です。そうして忘れた頃に今度は目玉模
様の上部どちらかの脇から気根の頭が出てくるわけなんです。あとモンステラやクッカバラにも有
効な方法です。
好みから仕立ては主に根上りのスタイルにしています。根上りは気根で株本体をを持ち上げている
大事なフレームなので無駄な気根はありません。あと根上りだと幹部と根を分離して管理出来るの
で幹部は無駄に湿ることはありませんし、鉢内は土と根だけってことになりますから気分的に楽な
感じがします。鉢替えの時にもカポッと抜いて、古くなった土を軽く落としてあげてセットし直す
だけなので、見栄えも管理も文句無しです。
鉢と用土で根の解説をしましたが肝心なことをもう一つ、それは根の増え方の仕組みを理解して頂
きたいのです。根は地中で伸びている時に何か障害物に当った時に、そこから枝分かれをする習性
だったりします。それを繰り返しながら根はだんだんと細かく張っていくので、株のサイズに対し
てあまり大きめのサイズの鉢を使用すると根は壁に当たるまで枝分かれが少ない状態で伸び続ける
ことになり、その間にキャパを越えた水遣りや投肥でストレスを与えてしまうことがあります。そ
ういう時には急がば回れじゃないですが、株の体勢を立て直すには根のコンディションを元に戻し
てやることが大事なので、気持ち小さめのサイズの鉢で根を密にしてやるのがポイントだったりも
します。
余談ですが鉢替え後など根をいじった場合は根も含めて株の成長はしばらく止まります。一般的に
根が機能しなければ水を吸上げることが出来ないので植え替えてから直ぐに明るい場所に置いたり
水を与え続けるのはストレスがかかりますので、鉢替え後には風通しの良い少し暗めのところで復
活の兆しが見えるまで待ちましょう。
これは個人的な感想ですが、セロームや他の植物の話を色々な方と話をする時に、根の具合まで解
っている方にはトラブルはありません。ま、だいたいの不調の原因は根からなんですけど、そう土
をいじくって根の様子を見てる人も少ないんですけどね。
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■おまけ
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ここからは今迄の内容を理解したうえでのお話で、下のQ&Aは某園芸サイトから抜粋したもので
あえて否定はしませんが、このやりとりに笑いました。選ぶサイトの解説も色々ですね?ちなみに
気根は(きこん)と言う方が絶対に正しいのでそれだけは突っ込んでおきます。発見した方は突っ込
んで反応を見るのも良いかと思われます。
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Q.モンステラの茎
から伸びている根の
ようなものって何?
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A.これは、気根(きね)というものです。この植物の特徴で、大きくなるにつれ、茎から長く垂れ下がる特徴があります。なお、成
長とは直接的な関係はありませんので、邪魔であったりした場合は、切断しても問題はありません。(この気根がいい!という方も多
くいます)また、切断する場合は、気根の途中で切断すると、またそこから気根が伸びてきますので、茎の際で気根を切り離すように
してください。
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